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示し、午前中に真空採血管を用いて行った。血液検査値の測定は両地域とも(財)ライフプランニングセンター、臨床検査科で行った。ここでは内部精度管理および日本医師会、日本総合健診医学会の主催するコントロール・サーベイなどの外部精度管理を通じて、測定値の品質管理がなされている。総コレステロールと尿酸値はテクニコンCHEMI型を用いて酵素法で測定し、HDL−コレステロール値はテクニコンCHEMI型を用いて沈澱法で求めた。グリコヘモグロビンは東ソ−HLC−738GHb?型を用い、高速液体クロマトグラフ法で測定した。後日、対象者には調査結果を説明し、必要に応じて保健指導を行った。
統計処理においては、2群の母平均値の差の検定(t検定、等分散でない場合は、Welchの検定)を行い、血液検査値に対する生活習慣の影響を検討するため、血液検査値を基準変数、生活習慣の22尺度と年齢、地域を説明変数とする重回帰分析を行った。なお解析には、統計学パッケージHAL−BAUを用いた(高木ら1989)。
?結果
1.生活習慣の地域比較
地域別の生活習慣尺度得点の平均値と標準偏差(SD)を表1に示す。食生活については、白浜町(以下S群と略称する)では高塩分(p=0.000)尺度得点が高く、東京友の会(以下T群と略称する)では肉・油脂(p=0.039)、洋風の食事(p=0.000)、料理への進取性(p=0.001)の各尺度得点が高い値を示したが、糖分(p=0.054)、食事の規則性(p=0.503)の両尺度得点は、両地域間で有意差は認められなかった。
周囲の人間との接し方や生活態度などに関する習慣については、S群では義理人情(p=0.000)、

 

表1 生活習慣尺度得点の地域別平均値・標準偏差(SD)

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図1 地域別年齢分布

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